薬でも治らない鼻づまりに。「鼻レーザー治療」の効果・費用・痛みを耳鼻科医が解説
「花粉症の薬を飲んでいるのに、鼻づまりだけがどうしても取れない」
「舌下免疫療法もやっているけれど、あと一歩スッキリしない」
そんなお悩みをお持ちの方に、知っていただきたい治療のひとつが「鼻のレーザー治療」です。
この記事では、耳鼻科医の立場から、鼻レーザー治療の仕組み・費用・治療の流れ・注意点を、できるだけ分かりやすくご説明します。治療を受けるかどうかの判断材料として、一般的な情報をお伝えするものです。
そもそも「鼻レーザー治療」とは?
鼻レーザー治療とは、鼻の中にある「下鼻甲介(かびこうかい)」という粘膜の表面に、レーザーを当てる治療です。

下鼻甲介は鼻の入り口近くにあり、鼻の通りを大きく左右する場所です。花粉やほこりが最初に付着する場所でもあり、アレルギーがあるとここが腫れて、鼻づまりの原因になります。
レーザーでこの粘膜の表面を処置すると、腫れた粘膜が縮んで鼻の通りが改善することが期待されます。また、花粉などが付着してもアレルギー反応が起こりにくくなると考えられており、鼻水やくしゃみがやわらぐ場合もあります。効果の程度には個人差があります。
こんな方に検討されることがあります
いずれに当てはまる場合も、適応があるかどうかは診察のうえで判断します。手術という方法もありますが、多くは入院を伴い、費用も高くなります。鼻レーザー治療は、その中間的な選択肢のひとつとして位置づけられます。
鼻レーザー治療のメリット
大きな特長は、日帰りで比較的短時間に行える点です。入院の必要はなく、帰宅後の生活に大きな制限はありません。費用は保険適用で、3割負担の場合およそ1万円程度が目安です(自己負担割合により異なります)。治療によってお薬の量を減らせる場合もありますが、効果には個人差があります。
知っておきたい注意点(デメリット)
効果の感じ方には個人差があり、十分な効果が得られない場合もあります。また、効果は永続的ではなく、おおよそ1〜2年で薄れてくるとされています。効果が切れてきたら、再度受けていただく必要があります。
施術後、数日から1週間程度は、一時的に鼻づまりが強くなることがあります。処置した部分にかさぶたが付くためで、およそ1週間後に鼻の中の処置を行います。なお、この治療はアレルギー体質そのものを治すものではありません。
施術の流れと術後の経過
当院では、初めての方にいきなり施術を行うことはありません。まず診察でお鼻の状態を確認し、レーザー治療が適しているかを判断したうえで、別の日に施術のご予約をお取りいただきます。おおまかな流れは次のとおりです。
施術当日は、はじめに麻酔液をしみ込ませたガーゼを鼻に入れ、20分ほどおいてしっかり麻酔を効かせます。その後、粘膜の表面にレーザーを照射します。照射自体はおよそ15分ですが、麻酔や前後の準備を含めると、当日は受付から会計までおおよそ1時間ほどをみておいていただくと安心です。日帰りで行います。
施術後、数日から約1週間は一時的に鼻づまりが強くなることがあります。約1週間後にご来院いただき、鼻の中のお掃除(処置)を行います。その後も1週間おきに、術後2〜3回ほどお掃除を行うことが多く、これによって鼻の通りが整いやすくなります。
費用:保険適用・3割負担でおよそ1万円程度(自己負担割合により異なります)
治療時間:照射は約15分(麻酔を含め、当日は受付から会計まで1時間ほど)
入院:不要(日帰り)
術後の経過:数日〜1週間程度は一時的に鼻づまりが強くなることがあり、約1週間後に処置
麻酔:局所麻酔(表面麻酔)を行います
スギ花粉症など季節性の方は、症状が出てからよりも、花粉が飛び始める前に相談しておくと、シーズンの過ごし方を計画しやすくなります。適切な時期は、診察の際にご相談ください。
医師からのまとめ
鼻レーザー治療は、「薬ではあと一歩」「でも手術までは考えていない」という方にとって、日帰りで受けられる選択肢のひとつです。
効果の程度や持続には個人差があり、体質そのものを治すものではありません。つらい鼻づまりでお困りの場合は、ご自身に合う方法を診察のうえで一緒に考えていきますので、お気軽にご相談ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効果を保証するものではありません。効果・適応・副作用(リスク)には個人差があります。治療をご検討の際は、必ず医師の診察を受けてください。