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お父さんのいびき、放っておいて大丈夫?

実は“命に関わるサイン”かもしれません。

こんにちは。名古屋はなまる耳鼻科クリニック 院長のDrはなまるです。

「お父さんのいびきがうるさくて眠れない!」

「自分でもいびきがひどい気がする…」

そんなお悩み、実はご家庭でもよく耳にします。

でもそのいびき、ただの“寝相の問題”ではなく、体がSOSを出しているサインかもしれません。


そもそも、いびきってなんでかくの?

いびきの正体は、寝ているときに喉の空気の通り道が狭くなり、粘膜がブルブルと震える音

つまり、空気がスムーズに通れていない=呼吸が苦しい状態なんです。

口をすぼめて息を吹くと「ブーッ」と震えるように、通り道が狭いほど音は大きくなります。

寝ている間にそんな状態が続いていると考えると…ちょっと怖いですよね。


太ってなくても「いびき体質」になる!?

「いびき=太っている人」というイメージ、ありますよね。

確かに、首まわりや舌に脂肪がつくと気道が狭くなります。

でも実は――

痩せていてもいびきをかく人、かなり多いんです。

原因は「顎の小ささ」。

日本人は骨格的に顎が細い人が多く、舌が喉の奥に落ち込みやすいんです。

ほかにも、

  • 喉ちんこが長い
  • 扁桃腺が大きい
  • 鼻づまりで口呼吸になっている こうした方もいびきをかきやすいタイプ。

つまり、体型だけじゃなく構造や習慣が関係しているということなんですね。


今夜からできる!Drはなまる流「いびき対策」

① 横向きで寝てみる

仰向けで寝ると舌が喉の奥に落ち込みやすくなります。

抱き枕を使って自然に横向きの姿勢をキープするのがおすすめ。

② 鼻呼吸を意識する

鼻が詰まっていない人は、「口閉じテープ」を使って鼻呼吸を習慣化。

ただし、鼻づまりがある人はNG!

無理せず、耳鼻科で治療してからにしましょう。

③ 「あ・い・う・べ体操」で喉を鍛える

喉の筋肉がたるむと、気道も狭くなります。

口を大きく開けて「ア・イ・ウ・ベー!」と1セット10回を目安に。

1日3セットでOKです。地味だけど、これが意外と効きます。

④ 体重を少しだけ意識

ダイエットと聞くと大変そうですが、

“1〜2kg落とす”だけでもいびき改善につながるケースがあります。

無理な食事制限より、軽い運動と睡眠リズムの改善から始めてみましょう。


注意!「いびき+呼吸が止まる」は危険信号

もしご家族から、

「寝てるとき息が止まってるよ」

「いびきが急に大きくなった」

と言われたら要注意。

それは**睡眠時無呼吸症候群(SAS)**の可能性があります。

この病気は、睡眠中に気道が完全にふさがり、呼吸が止まってしまうもの。

放置すると、

  • 高血圧のリスク
  • 心筋梗塞・脳梗塞 などのリスクが3〜4倍に跳ね上がるといわれています。
  • 10年後の生存率が約70〜80%まで下がるという報告もあります。

しかも自覚しにくく、気づいたときには病状が進行していることも。

そのため“サイレントキラー”とも呼ばれています。


まとめ:いびきは「放置しない」が鉄則!

  • いびきは「空気の通り道が狭くなっているサイン」
  • 太っていなくても、顎・扁桃腺・鼻詰まりが原因になる
  • 横向き寝・鼻呼吸・喉トレ・軽い減量で改善できることも
  • 呼吸が止まるタイプはいち早く検査を!

Drはなまるからメッセージ

いびきは「恥ずかしい」ものではなく、健康の鏡です。

ご家族のいびきも、自分のいびきも、放っておかずに耳鼻科へ。

当院では、鼻づまりの治療から睡眠検査まで、トータルでサポートしています。

ぜひお気軽にご相談ください。