花粉症・アレルギー性鼻炎でお困りの人は非常に多いです。
「鼻の症状で仕事や勉強に手がつかない」
「夜寝づらくて辛い・・」
花粉症・アレルギー性鼻炎は今や2人に1人が持つ国民病です。
鼻水や鼻つまり、目のかゆみなどの症状を伴い、集中力の低下などで勉強や仕事に手がつかない人も多いはずです。
適切に対策・治療を行い生活の質を取り戻しましょう。
花粉症とは
花粉症は、アレルギー性疾患のうち、特定の植物(スギやヒノキ等)の花粉によって引き起こされるアレルギー性疾患の一つです。
花粉が鼻や目から体内に侵入した際、その刺激によって「lgE抗体」という物質が作られます。「lgE抗体」は「マスト細胞(肥満細胞)」と結合し、花粉を異物として記憶します。
その後再び体内に侵入してきた花粉が鼻や目などの粘膜に付着すると、「マスト細胞(肥満細胞)」と結合した抗体がアレルゲンと結合し、ヒスタミンなどの化学物質が放出され、くしゃみや目のかゆみなどの症状が引き起こされます。
花粉が飛散する春や秋に流行し、日本ではスギ花粉症が最も一般的とされ、スギ花粉アレルギーとも呼ばれます。
アレルギー性鼻炎とは
花粉症と同様、体にとって異物となるアレルゲンに対し防衛システムが働き、鼻や目の粘膜に過剰な免疫反応が起こることによって引き起こされます。
アレルギー性鼻炎は「通年性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれ、花粉だけではなく、ハウスダストやカビ、ペットの毛などによって、年間を通して症状がでます。
花粉症・
アレルギー性鼻炎の症状
花粉症は、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、涙目、結膜充血、皮膚のかゆみなどの症状があり、花粉飛散量に比例して悪化する傾向があります。
アレルギー性鼻炎は、鼻づまり、透明な水溶性の鼻水、くしゃみといった症状のうち、くしゃみが連続しておこり回数も多いという特徴があります。
花粉症・アレルギー性鼻炎共に、くしゃみはアレルゲンを対外へ出すため、鼻水はアレルゲンを洗い流すためにでます。
また、鼻の粘膜にあるマスト細胞から化学物質が放出され血管を刺激する事により、血管が広がる、粘膜が腫れる事で鼻がつまります。
他に、鼻の中が痒くなる、炎症が原因で熱っぽく感じる、鼻血が出やすくなるといった症状や、炎症が鼻の副鼻腔まで広がった場合、頭痛や顔面の痛み、発熱などの症状もみられます。
花粉症・
アレルギー性鼻炎の原因
花粉症・アレルギー性鼻炎の主な原因は、空気中に浮遊している原因物質、アレルゲンが鼻や目の粘膜に入ることで引き起こされます。
花粉症・
アレルギー性鼻炎の検査
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- 鼻汁好酸球検査
- 鼻水の中の好酸球の有無を調べることがあります
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- 血液検査
- 血液検査にてアレルギー検査を行うことがあります。原因のアレルギーを調べることができます
花粉症・
アレルギー性鼻炎の
治療方法
①アレルゲンの回避
基本的な方法として原因となるアレルゲンに接触しないように回避します
花粉症の場合
- 花粉飛散時期には花粉を浴びないようマスクやメガネをする
- ナイロンやポリエステルなどの花粉が付きにくい素材のアウターを着る
- 外出する際は花粉飛散の少ない時間帯の早朝から午前中にする。特に11~14時、17~19時は花粉飛散が多いので外出を避ける
- 外出から帰宅した際は玄関前でアウターを脱いで手で花粉を払う、うがい、洗顔を行う
ハウスダスト・ダニ・ペットなどのアレルギー性鼻炎の場合
- こまめな掃除でハウスダストを減少させる
- 寝具を洗濯してダニを死滅させる(乾燥機を使用するとより効果的)
- 部屋の換気を行う
- ペットは屋外飼育にする。屋内飼育なら寝室には入れないようにする
またアレルギー性鼻炎の方が風邪を引くと通常の方よりも長引いたり、急性副鼻腔炎になる可能性が高いため、体調管理がより必要です。
②薬物療法
薬物療法は、抗ヒスタミン薬や鼻噴霧用ステロイドなどの内服薬や点鼻薬を使用する治療法です。
アレルギー性鼻炎でも症状に波があり、季節の変わり目や冬場に悪化しやすいとされています。状態に合わせて内服薬の変更や調整が必要です。
また、症状が悪化すると薬の効果が得られにくいため、症状が軽いうちの「初期治療」が勧められています。花粉症だと飛散予定日の約1週間前からの使用が推奨されてます。
重症花粉症患者では注射治療を行うこともあります。
③舌下免疫療法
舌下免疫療法は、アレルゲンに対する免疫反応を緩和させるための治療法です。
アレルゲンを体内に少しずつ取り込むことで、身体をアレルゲンに慣れさせ免疫系の過剰な反応を調整し、症状の改善を促します。
アレルギー性鼻炎を根治する現在唯一の治療法で約20%が完治し約60%が症状改善を実感、合計約80%に効果のある治療法です
現在「スギ」と「ダニ」にアレルギーある人が対象です。
④手術療法など
手術療法では、アレルギー反応が起こりにくい粘膜に変える、アレルギーが起こっても症状が発症しにくい粘膜に変えることが可能とされています。
代表的なものでは、粘膜を焼くレーザー手術(炭酸ガスレーザーやアルゴン凝固術)があります。