注射が苦手な子にもおすすめ!鼻にシュッとするインフルエンザワクチン「フルミスト」とは?
こんにちは。名古屋はなまる耳鼻科クリニック 院長のDrはなまるです。
このコラムでは、耳・鼻・のどに関する役立つ情報をわかりやすくお伝えしています。
今回は「注射をしないインフルエンザワクチン」として注目されている フルミスト についてご紹介します。
フルミストとは?
フルミストは、鼻にスプレーするタイプのインフルエンザワクチンです。
鼻に「シュッ」と吹きかけるだけで接種が完了するので、注射が苦手なお子さんにとってもストレスが少ないのが特徴です。
まだ認知度は高くありませんが、実際に接種した方からは「痛くない」「あっという間に終わった」「子どもが怖がらなかった」と好評です。
フルミストの対象年齢
日本では 2歳から18歳まで の方が対象です。(当院では2歳から12歳までが対象)
ちなみにアメリカでは49歳まで認可されていますが、日本では対象年齢が異なります。
注射が苦手な子どもにぴったり!
通常のインフルエンザワクチン(注射)は、12歳以下の場合 2回接種 が推奨されています。
つまり、注射を嫌がる年齢層が2回も打たなければいけません。
一方、フルミストは1回で完了。
痛みもなく、接種時間も10秒程度で終わります。
私(Drはなまる)にも3人の子どもがいますが、注射のときは毎回大騒ぎ。
しかしフルミストでは、鼻にシュッとしただけで「あれ、もう終わり?」という反応でした。
翌年も「またあれがいい!」と子どもたちは自分から希望するほどでした。
接種の流れ
- まず鼻水がある場合は吸引して鼻をきれいにします。
- 片方ずつの鼻にシュッとスプレーします。
- 数秒で完了です。
3歳くらいのお子さんでも落ち着いて受けられ、押さえつけたり泣かせたりする必要がありません。
保護者の方も安心して見守れます。
メリットとデメリット
メリット
- 痛くない(注射なし)
- 1回の接種で完了
- 免疫の持続期間が長い(約1年間)
- 接種時間が短くストレスが少ない
通常の注射型ワクチンは約6ヶ月効果が続くと言われていますが、フルミストは 約1年間 免疫が持続します。
そのため、受験生など「冬までしっかり免疫を持続させたい方」にもおすすめです。
デメリット
- 生ワクチン(弱毒化したウイルスを使用)であるため、軽い鼻水などが出ることがあります。
- 喘息発作が出ている方や妊婦さんは接種不可。 これらに該当する場合は注射型をおすすめします。
耳鼻科との相性が抜群!
フルミストは 鼻から投与する ワクチン。
鼻水が多い状態だと吸収が妨げられるため、接種前に鼻吸引をしておくと効果的 です。
耳鼻科ではこの鼻吸引がスムーズに行えるため、フルミストとの相性は非常に良いといえます。
鼻をきれいにしてから接種することで、より確実に免疫がつきやすくなります。
まとめ
- フルミストは「痛くない・1回で完了」の鼻スプレー型インフルエンザワクチン
- 対象は 2〜18歳(当院では2〜12歳)
- 効果は 約1年間持続
- 喘息発作中・妊娠中は接種不可
- 鼻吸引とセットで行うとより効果的
注射が苦手なお子さんにとっても、保護者の方にとっても優しいワクチンです。