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RSウイルス

RSウイルス感染症とは

RSウイルス感染症とは、RSウイルスの感染による呼吸器の感染症です。生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が感染するとされています。9月頃から流行し、初春まで続くとされてきましたが、近年では夏季より流行が始まるようになってきています。非常に感染力が強く、幼稚園や保育園などの施設内感染に注意が必要です。

目次

  • 症状
  • 原因
  • 検査
  • 治療
  • 登園・登校
  • 注意点

RSウイルス感染症の症状

  • 発熱
  • 鼻汁
  • ゼーゼーと息が苦しそう

RSウイルス感染後まず発熱、鼻水、咳などが数日間続き、多くは自然と改善します。しかし約3割は咳がひどくなったり、ゼーゼーと呼吸が苦しそう(喘鳴=ぜんめい)な症状が出現し急性気管支炎や肺炎に進行することがあります。特に早産児や先天性心疾患などの病気を持つ子は重症化しやすく注意が必要です。

RSウイルス感染症の原因

  • RSウイルスの飛沫・接触感染

RSウイルスは、咳やくしゃみ、または会話をした際に飛び散るしぶき(飛沫=ひまつ)を浴びて吸い込むことで感染します。感染の多くは、この「飛沫感染」によると考えられ、手についたウイルスが鼻や口などの粘膜や傷口などを通して感染する「接触感染」も起きます。よって手洗いや手指消毒が重要です。

RSウイルス感染症の検査

鼻の奥に細い綿棒を入れてぬぐい、その液を検査します。しかしこの検査は外来受診の場合、1歳未満の子どもが保険診療の対象となりますので症状で診断することが多いです。

RSウイルス感染症の治療

  • 対症療法

RSウイルスに対する抗ウイルス薬はありませんので各症状を和らげる治療(対症療法)を行います。特に息苦しさが出ている場合には、吸入薬や去痰薬を用いて呼吸を楽にしてあげます。また安静にしてゆっくり休み、部屋の湿度を保ち、水分補給を心がけましょう。水が飲めない、呼吸困難等がある場合は、入院して輸液の投与、酸素吸入等を行うことがあります。

登園・登校

RSウイルス感染症では、特に定められた出席停止期間はありません

風邪などと同様にせきなどの症状がなくなり普段どおり元気であれば、園と相談し登園させることができます。

注意点

  • 感染力が強い

RSウイルスは感染力が高いため、家族にうつる場合があります。他の兄弟はもちろん、お世話をする大人にも感染することがあります。大人の場合は軽い風邪程度の症状です。そのため分泌物の処理に気を付け、手洗いや手指消毒を行いマスクを装着しましょう。