副鼻腔炎になりやすい人の特徴5選!あなたも当てはまるかも?
こんにちは、名古屋はなまる耳鼻科クリニック院長の佐藤(Dr.はなまる)です。今回は、副鼻腔炎(ふくびくうえん)になりやすい人の特徴についてお話しします。
副鼻腔炎は、風邪をきっかけに鼻や副鼻腔に炎症が起こり、長引く鼻づまりや頭痛を引き起こす病気です。しかし、副鼻腔炎になりやすい人と、そうでない人がいるのはご存じでしょうか?
「風邪をひくたびに副鼻腔炎になってしまう」「一度副鼻腔炎になると治りにくい」という方は、副鼻腔炎になりやすい要素を持っている可能性があります。
今回は、副鼻腔炎になりやすい5つの特徴について解説していきます。これを読んで、自分が当てはまるかどうか確認し、対策を取ることで、副鼻腔炎を防ぐ手助けになるかもしれません。
副鼻腔炎とは?
まず、副鼻腔炎について簡単に説明します。副鼻腔炎は、風邪をきっかけに起こることが多く、鼻の奥にある副鼻腔という空洞に炎症が生じます。これが悪化すると、鼻水や鼻づまり、頭痛、顔の痛み、嗅覚障害(においが感じにくい)などの症状が出ます。
風邪の場合、通常の対症療法で改善しますが、副鼻腔炎にまで進行すると、抗生物質による治療が必要になることもあります。副鼻腔炎になるかどうかは、体質や生活習慣によって大きく左右されることが多いのです。
副鼻腔炎になりやすい5つの特徴
1. アレルギー性鼻炎を持っている
アレルギー性鼻炎がある方は、副鼻腔炎になりやすい傾向があります。アレルギー性鼻炎は、花粉症やハウスダスト、ダニに対する鼻炎を指し、日本人の2人に1人が何らかのアレルギー性鼻炎を持っていると言われています。
アレルギー性鼻炎があると、鼻や副鼻腔の粘膜が腫れているため、風邪を引いた際に副鼻腔の自然な換気がうまくいかず、副鼻腔炎を引き起こしやすくなります。
対策法としては、鼻の粘膜を清潔に保つための「鼻うがい」や、アレルゲンを減らすための「ハウスダスト対策」が効果的です。鼻うがいは、鼻の中を直接洗い流すことで、花粉やホコリを除去するのに役立ちます。また、家の中のダニやホコリを減らすために、こまめな掃除や換気、寝具の洗濯なども重要です。
2. 鼻中隔が曲がっている
次に、副鼻腔炎になりやすい特徴として鼻中隔が曲がっていることが挙げられます。鼻中隔とは、左右の鼻の間にある仕切りの骨のことで、これが曲がっていると、鼻の通りが悪くなり、副鼻腔の換気がうまくいかなくなります。これを鼻中隔湾曲症と言い、日本人の約80%は何らかの湾曲を持っているとされています。
特に「片方の鼻だけがいつも詰まっている」「いびきをかく」「匂いが感じにくい」などの症状がある方は、鼻中隔が曲がっている可能性があります。
症状が軽い場合は放置しても問題ありませんが、症状が強い場合は手術で改善を図ることができます。気になる方は耳鼻科で診断を受け、必要に応じて治療を検討しましょう。
3. 喫煙している
喫煙も副鼻腔炎のリスクを高めます。タバコには5000種類以上の化学物質が含まれており、その煙が鼻の粘膜に悪影響を与え、炎症を引き起こしやすくなります。鼻の粘膜が腫れると、副鼻腔内の換気が悪くなり、副鼻腔炎になりやすくなります。
また、喫煙はアレルギー性鼻炎を悪化させることもあり、副鼻腔炎のリスクをさらに高めます。したがって、鼻の健康を保つためには、禁煙が非常に重要です。家族に喫煙者がいる場合は、分煙を徹底することも副鼻腔炎予防につながります。
4. 親が副鼻腔炎になったことがある
遺伝的要素も副鼻腔炎に関係していることが知られています。親が副鼻腔炎になったことがある場合、その子供も副鼻腔炎にかかりやすいという研究結果があります。
具体的には、「片親が副鼻腔炎」の場合、その子供が発症する確率は約60%、「両親が副鼻腔炎」の場合、その確率は80%を超えるとされています。遺伝の影響は避けられませんが、日常生活の中で対策を行い、風邪を引かないよう心がけることが重要です。
5. 小さいお子さんがいる
小さいお子さんがいる方も、副鼻腔炎になりやすいです。これは、小さい子どもが頻繁に風邪を引くため、その風邪を親がもらいやすいからです。特に幼児は免疫力が未熟なため、風邪を引きやすく、それが家族全体に広がることがよくあります。
さらに、子育て中の親は寝不足やストレスが溜まり、免疫力が低下することも副鼻腔炎になりやすくなる要因です。風邪を引かないように、手洗い・うがいを徹底し、体調管理をしっかり行うことが大切です。
まとめ
本日は、副鼻腔炎になりやすい人の特徴5つをご紹介しました。
1. アレルギー性鼻炎を持っている
2. 鼻中隔が曲がっている
3. 喫煙している
4. 親が副鼻腔炎になったことがある
5. 小さいお子さんがいる
これらの特徴に当てはまる方は、副鼻腔炎になるリスクが高い可能性があります。風邪を引かないような対策を徹底し、アレルギーや喫煙の改善に努めることが、副鼻腔炎を防ぐための第一歩です。
自分の症状に不安がある方は、ぜひ耳鼻科を受診して、適切な治療を受けてくださいね。この記事が参考になった方は、ぜひシェアして家族や友人にも伝えてあげてください。