ヒトメタニューモ ウイルス
ヒトメタニューモウイルス感染症とは?
ヒトメタニューモウイルス感染症は鼻水、発熱、咳などを主な症状とする感染症です。感染力が非常に強く、保育園や幼稚園、小学校、家族内で集団感染を起こしやすいです。大人にも感染します。特に3~6月が多いですが一年中感染する可能性があります。2歳までに約50%の子どもが、10歳までにほぼすべての子どもが一度は感染すると言われています。その後も繰り返し感染することが知られています。
目次
- 症状
- 原因
- 検査
- 治療
- 登園・登校
- 注意点
ヒトメタニューモウイルス感染症の症状
- 発熱
- 鼻水
- 咳
- ゼーゼーと呼吸が苦しそう
咳、鼻水、発熱などの風邪に似た症状が数日〜1週間ほど継続しますが多くは改善します。0~5歳の乳幼児や高齢者に感染するとまれに重症化し気管支炎や肺炎を起こす可能性があります。
ヒトメタニューモウイルス感染症の原因
- ヒトメタニューモウイルスの飛沫・接触感染
ヒトメタニューモウイルスは、咳やくしゃみ、または会話をした際に飛び散るしぶき(飛沫=ひまつ)を浴びて吸い込むことで感染します。感染の多くは、この「飛沫感染」によると考えられ、手についたウイルスが鼻や口などの粘膜や傷口などを通して感染する「接触感染」も起きます。よって手洗いや手指消毒が重要です。
ヒトメタニューモウイルス感染症の検査
専用の綿棒で鼻の奥から鼻水を採取する検査は可能です。(重症化リスクの高い6歳未満のお子さんが保険対象)
5~15分程度で迅速に診断が可能です。しかし、検査でヒトメタニューモウイルスだと診断がついても治療方針は特に変わりません。
ヒトメタニューモウイルス感染症の治療
- 対象療法
ヒトメタニューモウイルスに対する抗ウイルス薬はありませんので各症状を和らげる治療(対症療法)を行います。特に息苦しさが出ている場合には、吸入薬や去痰薬を用いて呼吸を楽にしてあげます。また安静にしてゆっくり休み、部屋の湿度を保ち、水分補給を心がけましょう。水が飲めない、呼吸困難等がある場合は、入院して輸液の投与、酸素吸入等を行うことがあります。
登園・登校
ヒトメタニューモウイルス感染症では、特に定められた出席停止期間はありません。風邪などと同様にせきなどの症状がなくなり普段どおり元気であれば、園と相談し登園させることができます。
注意点
- 感染力が強い
ヒトメタニューモウイルスは感染力が高いため、家族にうつる場合があります。他の兄弟はもちろん、お世話をする大人にも感染することがあります。大人の場合は軽い風邪程度の症状です。症状が出てから1~2週間は他人に感染させる可能性があるのでその期間は分泌物の処理に気を付け、手洗いや手指消毒を行いマスクを装着しましょう。