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低音障害型感音難聴

低音障害型感音難聴とは?

低音障害型感音難聴は突然低い音だけに限定して聞こえが悪くなる病気で、20~30歳代の若い女性に多い病気です。感音性難聴をきたす病気の中でも最も頻度の高い病気です。また低音障害型感音難聴が反復する場合には「蝸牛型メニエール」とも呼ばれ、メニエール病と同じ病態である内リンパ水腫が聞こえに関係する蝸牛(かぎゅう)に起こると考えられています。ただし、メニエール病とは違うポイントして、平衡感覚に関係する前庭(ぜんてい)には内リンパ水腫がなく、めまいは起きません。しかし放置すると難聴が進行したり、めまいも出現しメニエール病に進行する可能性がありますので適切な治療が重要です。

目次

  • 症状
  • 原因
  • 検査
  • 治療
  • まとめ

低音障害型感音難聴の症状

  • 耳の塞がった感じ(耳閉感)
  • 聞こえの悪さ(難聴)
  • 耳鳴り

前触れもなく耳閉感や難聴、耳鳴が突然出現します。自覚症状としては耳閉感が最も頻度が高いです。難聴は低い音域の音が聞こえにくくなり、耳鳴りも「ゴー」など低い耳鳴りが出現しやすいです。一般的に症状は片側の耳だけですが稀に両側のこともあります。改善したり悪くなったり症状が反復することがあります。めまいは出ないのが特徴ですが病状が進行するとめまいも出現してくることがあります。

低音障害型感音難聴の原因

原因は未だ不明ですが、メニエール病と同様に耳の中にある「内リンパ」という部分が水分で膨らんでしまう状態(内リンパ水腫)が関係していると言われています。しかし平衡感覚に関係する前庭(ぜんてい)には内リンパ水腫はなく、めまいは起きません。メニエール病と同様に睡眠不足や精神的、肉体的ストレスなどがきっかけで症状が起こりやすくなります。

低音障害型感音難聴の検査

  • 耳鏡検査

外耳や鼓膜の状態を観察します。

  • 聴力検査

特に125hz 250Hz 500Hzの低音域の難聴があるかを評価します。

  • MRI検査

再発や難治性の場合は、脳の問題(聴神経腫瘍など)がないかを精査します。

低音障害型感音難聴の治療

一般的には突発性難聴などと比較して治りが良いとされていますが再発を繰り返したり、難聴が進行することがあるので適切な治療が必要です。

  • 薬物治療

浸透圧利尿剤、血液循環改善剤、漢方、ステロイド薬、などを使って治療します。

  • 生活習慣の改善

睡眠不足や精神的、肉体的ストレスが大きな誘因となるので規則正しい睡眠や適度な運動を心がけましょう。

まとめ

低音障害型感音難聴は頻度も多く、治りが良い部類の難聴ですが、症状が反復したり、めまいを伴うメニエール病に進行する場合もありますので、適切な治療を受けましょう。