口内炎
口内炎とは?
口内炎は、舌や口の中の粘膜だけでなく、唇にできることもあります。一般的な口内炎の多くは疲れやストレスなどによる免疫力低下やビタミン不足が原因で起き,1~2週間程度で自然に治ります。しかし治りにくい口内炎の中には、がんや全身性の病気(ベーチェット病など)や薬剤反応などが潜んでいる可能性もあります。2週間以上症状が継続したり、何度も再発したり、範囲が広い場合は、医師に相談することをお勧めします。
目次
- 原因と症状
- 検査
- 治療
- 予防
口内炎の原因と症状
- アフタ性口内炎
縁取られた白っぽい小さな円形の潰瘍ができるタイプの口内炎で、一般的に口内炎と呼ばれるものです。触った時の強い痛みが特徴で、通常は1~2週間で自然に治癒します。
原因は疲れやストレスなどによる免疫力の低下や、ビタミン不足など、さまざまな原因が考えられます。稀ですが全身性の病気であるベーチェット病が隠れている可能性があります。
- カタル性口内炎
口の中の粘膜が赤くなって炎症を起こすタイプの口内炎です。アフタ性口内炎と違い、丸いできものができないことから、口内炎であると気が付きにくい場合があります。口の中を噛んだ傷ややけど、虫歯、ビタミン不足が原因として考えられます。
- ヘルペス性口内炎
単純ヘルペスウイルスに感染することで起こる口内炎で小さな水ぶくれ(水疱)が生じます。単純ヘルペスウイルスは多くの健康なヒトの体の中に潜伏していて、健康な状態では自覚症状はありません。しかし、何らかの原因で免疫力が低下すると、ヘルペス性口内炎として症状が発生します。
- カンジダ性口内炎
健康なヒトの体に存在する菌(常在菌)であるカンジダ菌が原因となる口内炎です。しかし、免疫力の低下や特定の薬を使用することによって常在菌のバランスが崩れると、カンジダ菌が増殖してカンジダ性口内炎を発症することがあります。
- がん
厳密には口内炎ではありませんが舌がん・口腔がんの初期症状として治りが悪い口内炎を訴えて受診する方がいます。2週間以上治らない場合には医療機関へ受診した方が良いでしょう
その他タバコや薬剤、放射線治療の影響などがあります
口内炎の検査
主に診察だけで診断することが多いです。しかし全身性の病気やがんを除外するために血液検査や画像検査、生検検査などを行う場合もあります。
口内炎の治療
- 薬剤治療
一般的な口内炎には、塗るタイプのステロイド薬や口内炎に直接貼るタイプのステロイド薬を使用します。その他ビタミン剤やうがい薬などを使用します。ヘルペス口内炎の場合には抗ウイルス薬を使用します。
口内炎の予防
口内炎はストレスなどによる免疫力低下やビタミン不足、口内環境の悪化などが原因で主に出現しますので以下に注意しましょう
- バランスの良い食事をとる
口内炎の原因のひとつに、偏った食事によるビタミン不足が挙げられます。特に、ビタミンB2やB6、Cは、皮膚や粘膜を保護し、口の中の炎症を起こりにくくするはたらきがあるとされています。反対に、刺激のある食べ物は口内炎を悪化させる原因となることがあります。熱すぎるものや冷たすぎるもの、アルコール、辛いものなどは控えるようにしましょう。
- 口の中を清潔に保つ
口の中にはたくさんの細菌がいるため、不衛生にしていると細菌が増えすぎて炎症の原因となることがあります。食後のうがいや歯磨きで、口の中を清潔に保ったり定期的に歯科検診を受けて、口の中の健康を維持しましょう。また口の中が乾くと、細菌が増殖しやすくなります。特に高齢者になると唾液量が減少する傾向にあります。そのためこまめに水分を補給したり、うがいをして乾燥を防ぎましょう。どうしても口が乾燥する人はガムを噛んだりアメをなめると唾液が増えて乾燥を予防できます。